LEAF Vol24 ちょっと読む

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ちょっと読む
LEAF Vol.24
fromヤングアダルトコーナー

明るい時間は短くなるし、
色々イベントも多いし、で
何かと忙しい(気がする)秋。
そんな時にはすきま時間に「ちょっと」読める、短編集やアンソロジーがオススメ!
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君が見つける物語

角川書店 検索 
(C)角川書店
色々な作家の作品を集めた
アンソロジーもあるよ!
この中から、あなたの好みに合う作品を探してみるのも楽しいよ。
検索  講談社

おもしろい話が読みたい!

退出ゲーム

初野 晴 著 角川書店 (C)角川書店 検索 
《ハルチカシリーズ》
1.退出ゲーム
2.初恋ソムリエ
3.空想オルガン 
部員9名の弱小吹奏楽部に所属する、ちょっと(?)ガサツな女子高生・穂村千夏と、同じく吹奏楽部でチカの幼馴染の少年・上條春太は、恋のライバル関係。
二人して片思い中の顧問・草壁信二郎先生を、吹奏楽の甲子園と呼ばれる「普門館」に連れて行きたくて、部員獲得を目指せば、なぜか、学校内で沸き起こる謎を解くハメに!?
体育会系フルート奏者・チカを語り部に、頭脳明晰な美少年・ハルタが謎を解き明かせば、その謎に絡まっていた様々な問題もまた、ほどけて行く。
マンガチックに個性的なキャラクターも徐々に周りを固め始める、楽しい青春ミステリー。

初恋素描帖

豊島 ミホ 著 メディアファクトリー 検索
ごくごく普通の中学2年生の、ごくごく普通のとあるクラスの、ごくごく普通の中学生35人のうち20人の恋模様を、20人それぞれの視点で描いた短編集。

中学生にとって、生活の大半を占める狭い教室の中では、様々な恋のベクトルが、あっちにこっちに飛び乱れる!
前の話で主役だった子が、別の子の話で、恋のライバルとして登場したりと、20人分のコイバナを読むと、クラスの相関関係も見えてくるよ。
目次が、物語の舞台となっている2年2組の、クラス名簿の形なのも面白い。
あなたが身近に感じられる恋模様が、この20編の中にみつけられるかな?

にいちゃん、ぼく反省しきれません。

柚木 真理 著 ポプラ社 検索
1ページから長くても5~6ページしかない、50の短編で語られるのは、昭和30年代、上野の下町に暮らす、ガキ大将の兄ちゃんと、少し体の弱いぼくの日々の物語。
よりにもよって、敷いたばかりの布団の上で「おしっこをすぐに止められるか」の実験を始めたり、
街頭テレビを家で見るために、街中に鏡を取り付けたりと、兄ちゃんとぼくのささいな思いつきや実験が、時に大ごとになってしまうこともあるけれど、それを笑い飛ばすお父さんのキャラがいい。
のんびりした時代の、のんびりした家族の、のんびりした物語を、忙しい日々の気分転換に、ちょっと読んでみたらどうだろう?

声が聞こえたで始まる七つのミステリー

小森 香折 著 アリス館 検索
「ミステリー」とはいっても推理小説ではなく、不思議な話に分類される7つの短編は、全て「声が聞こえた」から、物語が始まっている。
 引っ越してきたマンションの風呂場で助けを呼ぶ声を聞いた浩樹。
お隣は、空き部屋のはずなのに… (呼んだのはだれ?)
体育用具室で、真由たち4人が聞いたのは、かつて跳び箱が飛べないのを苦に自殺したタマコの声だったのか!? (ウはうわさのウ)
 夜中に聞えたヒソヒソ声で目を覚ましたぼくは、父さんと母さんの話を聞いてしまった。ぼくは、もらわれてきた子どもだったんだ!(ワンダフル・ライフ)
 ほか、不思議だったり不気味だったりする一方で、ほっこりもさせてくれる7つの物語。

春期限定いちごタルト事件

米沢 穂信 著 東京創元社 検索
《小市民シリーズ》
1.春期限定いちごタルト事件
2.夏期限定トロピカルパフェ事件
3.秋期限定栗きんとん事件(上・下)
 波風立ちまくった中学時代を反省し、目立たぬ「小市民」として高校デビューを目指す、小鳩くんと小佐内さん。
「お互い利用しあって難を逃れてもよい」という互恵関係まで結び、「小市民」となるため、邪魔するものは断固排除する方向で、固く決心していたはずだが。
「狐」たる小鳩君の推理癖は、しばしば発動しては、身の回りの謎を解き、また同様に、「狼」たる小佐内さんの、とある気質も容易には封印出来ぬ気配がチラホラし始め…。
3歩進んでは3歩下がる「小市民」志願者たちの繰り広げる、連作短編ミステリーは、巻が進むにつれ、主人公たちの秘密と本性があきらかに!?

夏の階段

梨屋 アリエ 著 ポプラ社 検索
県内でもそこそこの進学校に入学し、たまたまクラスメートになった5人を、それぞれ主人公に据えた連作短編。
高校は大学へ行くための通過点でしかない、と、周囲との交流を断つように、いつもイヤホンで音楽を聞いている玉木くん。
高校と言う場所に身構え過ぎてしまい、馴染む機会を失ったまま、うじうじと楽しかった中学時代を懐かしむ緑川さん。
そんな緑川さんが、いつも視線を向ける先に気付いてしまい、その無垢な眼差しから目を離せなくなった福田くん。
小さい頃はヒーローにあこがれ、今は立派なモテ男になった、河野くんの小さな心の傷。
そして、「善き人」になることを夢見て、日々努力もしているのに、何かが欠けているために、空気の読めない言動を繰り返す遠藤珠生。
クラスメートから見た自分と、自分が思う自画像とが錯綜し、思春期の悩み・葛藤を浮かび上がらせる。

ずっと、そこにいるよ。

早見 裕司 著 理論社 検索
生きていない「ひと」が見えてしまう女子高生・季里と、彼女の周りに生きている「人」や、生きていない「ひと」との7つのお話。
両親と姉を事故で一度に亡くしたあと、彼女を引き取ってくれた、姉の婚約者だった喫茶店のマスターや、
文芸部の仲間、図書館の主である森本先生らに守られながら、季里は、見えてしまった、生きていない「ひと」のために、自分に何が出来るのかを懸命に探っていく。
生きていない「ひと」も生きている「人」も、等しく大切にしなければならない事を知っている季里は、ある意味誰よりも強い。
不思議で優しくて切ない、静けさに満ちた短編集。

星新一ショートショートセレクション

星 新一 著 理論社 全15巻 検索
 ショートショートの名手・星新一の傑作の中から、若い人に読んでもらいたい作品を選りすぐったシリーズ15冊。
おもしろかったり不思議だったり、そしてちょっと怖かったり。そんな星新一作品の魅力に触れてみよう!

秒読み

筒井 康隆 著 福音館書店 検索
鬼才であり奇才である筒井康隆のSF短編集。
14の超短篇から中篇は、どれから読んでも損はない!
不条理な怖さやユーモアが、時にセンチメンタルに、時にブラックに語られる、独特の筒井ワールドを、堪能して欲しい。

「はじめての文学」シリーズ

文芸春秋 全12巻 検索
(村上春樹・村上龍・よしもとばなな・宮本輝・宮部みゆき・浅田次郎・川上弘美・小川洋子・重松清・桐野夏生・山田詠美・林真理子)
小説を読むことの「面白さ」をみんなに伝えるために、作者自身が選んだ短篇を集めたシリーズ。
どの本にも、作者から読者たるみんなへの、様々なメッセージが載せられている。
あなたに読書の楽しみを感じさせてくれる、あるいは、読書の楽しさを深めてくれる1冊が、この中にあるかも。