LEAF Vol.61 心も体もあったまろう

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 Vol.61 心も体もあったまろう
LEAF Vol.61
fromヤングアダルトコーナー

今年も冬がやってきた。
ここで紹介するのは、心も体もぽかぽかあたたまる本。
寒さに負けずにいきましょう!

ギヴ・ミー・ア・チャンス

大塚 敦子 著 講談社 検索
千葉県の八街少年院でGMaC(ジーマック)(Give Me a Chance)という保護犬訓練プログラムが誕生しました。
少年院に送られた少年たちが、保護犬をよい家庭犬になるよう訓練する。
訓練を受けた犬は新たな飼い主のもとへと引き取られる。
このプログラムは、少年たちが犬とのふれあいの中で社会復帰への足掛かりをつかむチャンスであり、捨てられた犬たちが新たな家族を得るためのチャンスでもあるのです。
一度は道を誤った少年たち。保護犬との訓練で挑戦と失敗、成功を積み重ね、絆を深めて成長していく姿は感動的で、人は変われるのだと勇気をもらえます。
犬の写真もとてもかわいくて癒されますよ!

生協の白石さん

白石 昌則 著 東京農工大学の学生の皆さん 著 講談社 検索
白石さんは、農工大生協の職員で、学生や教職員からの投書「ひとことカード」に回答する担当者です。
その回答がなんともユーモアにあふれ、心にしみると話題となり、書籍化されたのがこの本です。
「愛は売っていないのですか?」「宇宙に行きたい」など、どんな無茶苦茶な投書に対しても誠実に、思わずクスッと笑える回答をくれる白石さん。
きっとあなたもファンになってしまいますよ!
ちょうど皆さんが生まれたころに大ブームになったので、家族や先生、身近な大人に聞いてみたら、白石さんファンがいるかもしれません。

想いであずかり処

片島 麦子 著 ポプラ社 検索
「ふたりだけの秘密」だと言って生前母から託された鍵が、いったい何の鍵なのか?
どうしても知りたい大学生のいろはは、願いをひとつだけ叶えてくれるという不思議なお店「にじや質店」を訪ねた。
半信半疑のまま店主から渡されたお札を持ち帰ると、突然そのお札が光り出し―。
満月の夜だけ開店するにじや質店には、いろはのように自力ではどうにもならない願いを抱えるお客さんが噂を聞きつけてやってきます。
そんなお客さんたちとそこでアルバイトを始めたいろは、そしてミステリアスな店主の優しい物語です。
誰かの幸せを願うって、いいですね。

安藤百福

まんが 田中 顕 シナリオ 水野 光博 小学館 検索
私たちが大好きなほかほかのインスタントラーメンを発明した「安藤百(あんどうもも)福(ふく)」の人生物語。
呉服屋で育った百福はよく店の手伝いをしており、商売のおもしろさに魅力を感じていた。
戦争で食べ物のない時代を生きる彼にとって「食」は生命そのものだった。
寒い冬に戦後の人々をのお腹を満たしていたラーメンの屋台を思い出し、まだ誰も食べたことのない新しいラーメンを作ろうと決心する。
それがお湯をかけるだけで食べられるインスタントラーメンだった。
失敗と試行錯誤の末に発明された。百福が亡くなる前日に食べた物もインスタントラーメンだったそうだ。

わくわくほっこり二十四節気を楽しむ図鑑

君野 倫子 著 二見書房 検索
二十四(にじゅうし)節気(せっき)とは、春夏秋冬をさらに6つに分け、漢字二文字で表したもの。
「立春(りっしゅん)」や「冬至(とうじ)」という言葉を耳にしたことはありませんか?
これも二十四節気です。節気についてや旬の物、行事などを写真とともに分かりやすく紹介しています。
お正月の遊びの羽根つきや凧揚げには、子どもの幸せを願う意味があることを知っていますか?
そして、みんなが楽しみにしているお年玉、年越しそばやおせち料理を食べる由来や意味などなど知れば知るほど興味深くて面白い!
季節の句や季語、草木や生き物、旬の食べ物なども載っています。
美しい四季のある国、日本の伝統行事や魅力を学んでみては。きっとあなたも心が“わくわくほっこり”するはず。

晴れた日は図書館へいこう

緑川 聖司 著 ポプラ社 検索
陽山(ようやま)小学校5年生の茅野しおりは、自宅から自転車で5分の距離の雲(くも)峰(みね)市立図書館へ行くのが日課の女の子。
本を読むのが大好きで、図書館で司書をしている憧れのいとこの美弥子さんに会うのも楽しみにしている。
ある日図書館に1人で来ていた3歳くらいの女の子と出会う。
その子が「わたしの本」といってしおりから奪い取った本は、小学校上級向けの本だった。
なぜ3歳の子が一人で図書館に来ているのか。
読むには難しい本がなぜ「わたしの本」なのか。本と図書館にまつわるほのぼのミステリー。

親愛なるナイチンゲール様

川嶋 みどり 著 合同出版 検索
世界一有名な看護師・ナイチンゲールは、2020年に生誕200年を迎えます。
当時、病院は貧しい女性が働くとても不衛生な場所であったため、上流家庭に生まれたナイチンゲールは看護の道へ進むことを両親に猛反対されていました。
それでも看護師になる夢を叶え、クリミア戦争下ではその献身的な看護や看護現場の改革が評価されたことで、一躍時の人となったのです。
女性看護師が「白衣の天使」と呼ばれる由来ともなった彼女の生涯に、「手当て」の温かさを感じることでしょう。

おきなわの一年

ボーダーインク編集部 編 やの わたこ 絵 稲福 政斉 監修 ボーダーインク 検索
日本でいちばん暖かいところといえば、沖縄!かつては琉球王国として独立しており、その後日本の一員へ。
太平洋戦争・沖縄戦を経て戦後はアメリカの統治下へ置かれ、日本復帰を果たしたのが1972年のことです。
こうした大きな変化が独特な沖縄文化をつくりだし、人々に愛されてきました。
この本は1月から12月まで、その月の沖縄の人たちの暮らしぶりや伝統的な行事、花の見ごろなどをイラスト満載で解説しています。
関東ではこれからが冬本番ですが、沖縄ではなんと1月には桜が咲いて、3月下旬には海びらき、夏の始まりが訪れるのです。
ウチナーグチ(沖縄方言)もたくさん載っていて、あったか~い沖縄をたっぷり感じられます。

絵本の中の幸せスープレシピ

スープ研究家 東条 真千子 著 辰巳出版社(絶版) 検索
本に出てくるお料理って、なんだかすごくおいしそう・・・。読んでいて、うわぁ、食べてみたいな~と食欲を刺激されたことはありませんか?
これは絵本を読んだ著者がイメージをふくらませ、オリジナルで考案したスープのレシピ集。
「アルプスの少女ハイジ」 と聞くと、やっぱりチーズ。ここでは「ポテトチーズズープ」を紹介。
ほくほくのポテトとろ~りチーズは、寒い時期には最高の組み合わせ!
「おしゃべりなたまごやき」からは「オムライスブラウンスープ」。ボリューミーでお腹も大満足。
眺めているだけでも、おいしい本。
お気に入りのスープを見つけて作って食べて、心も体もあたためて。

あたたかい水の出るところ

木地 雅映子 著 光文社 検索
17歳の高校生、大島(おおしま)柚子(ゆず)は、銭湯が大好き。
学校帰りに友達と遊びに行かずに、こだわりのバスグッズを抱えて一人で銭湯へGO!
常連のため、銭湯でも顔見知りが多く、良く声を掛けられる。
あたたかいお風呂で楽しい会話をしながら、気持ちも体もぽかぽか。
そこでやはり銭湯好きの男子瀬田川(せたがわ)福一(ふくいち)と出会う。
なぜか気になる存在。
明るい柚子だが、実は進路や家庭での悩みを抱えている一面も。
テンポ良い会話でどんどん読めてしまう一冊。柚子の気持ちに共感しつつ、温泉にも行きたくなってしまうストーリー。