LEAF Vol.71 まねーしてみる？お金の本

タイトルにもある「経済」。もちろん君も「経済」って言葉は、知っているだろう。
けれど、「じゃあ、経済ってなに？」って聞かれたら、なんて説明する？
ある日、小学3年生の領太のもとに、小さいころに亡くなったおじいちゃんの幽霊が現れた！
生前は、大学で経済を教えていたおじいちゃんが、孫に「経済」について教えてくれることに。
円高・円安、インフレ・デフレ、資産運用……聞いたことはあっても、よくわからない経済のアレコレ。
おじいちゃんと孫の会話形式でわかりやすく説明されるこれらは、これから大人になって、社会に出ていく君たちにとって大切な知識だ。
まずは、この本で、基礎の基礎をおさえておこう。

お金があればシアワセになれる？
想像してみよう。もしも宝くじで、何億円という大金が当たったら、自分はどうするだろうって。
欲しいものをかたっぱしから買う？毎日、おしゃれなお店で美味しいものを食べる？それとも全部貯金する？
さて、それであなたはシアワセかしら？
もちろん、あなたが手に入れたお金、どう使おうがあなたの自由。
欲しい物を手に入れるのも、たくさんの美味しいものを食べるのも、あるいは、お金を使わずそのまま貯めておくのも。
でも、どうせなら、自分が「シアワセ」になれる使い方をしたくない？
宝くじに当たって大金ゲット！なんて夢物語じゃなくても、近い将来、自分の力でお金を稼いだ時に、そのお金を使ってシアワセになる方法、知っておいても損はないよね。

神によって税法が定められているとある世界の片隅で、魔王ブルーが勇者メイをそそのかそうとしていた。
「我が配下となれば世界の半分をくれてやろう！」「わかった！」
勇者があっさりと魔王に下りかけたその時現れたのは、「贈与税がかかります」税の徴収者たる天使。
領地贈与に伴う、超高額納税から逃れるために、魔王と勇者は偽装結婚までし、さらには、税務調査対策に、既に伝説の存在と化していた「ゼイリシ」の一族の少女を見つけ出す。
剣と魔法のファンタジーな世界で繰り広げられる、税金VS.魔王と勇者のタッグによる戦いに、ほんのりな恋心のもだもだも加えた税制コメディで、楽しく税のお勉強ができる（かも）。

優しいけれどちょっとヘタレな面もある中学2年生の拓真は、祖母の死をきっかけに半年ほど前から同居を始めた祖父・勇が元気がないのを気にかけていた。
祖母と暮らした、山間の交通の便も悪い古い家を懐かしむ祖父に、なにかしてあげられないかと悩む拓真。
そんな悩みを聞きつけたクラスメイトの日菜子が、クラウドファンディングで地域の憩いの場として、古民家再生を提案してきた。
消極的な拓真に対して、猪突猛進な日菜子は、どんどん話を進め、仲間も増えて本格的に、クラウドファンディングに挑戦することに。
はたして中学生達のチャレンジは、完走できるのか！？
「目標金額／１６０万円　　　期限／５０日間」

毎週月曜の6時間目のクラブの時間。ごくごく普通の中２の少年・木戸充は、狙っていたサッカークラブもハンドボールクラブもくじ引きで落選し、たどり着いたのは、そろばん勘定クラブ。
もう一人のメンバー、町一番の金持ちの娘である福島乙女と共に、2メートルを超すハーフらしき大男・江守から教わるのは、パチパチ弾くそろばん、ではなく、お金について。
自分の値段を考えるところから、お金を手に入れる方法を見つける話に発展したり、それを見つけたら今度は、仕事を「役に立つ」「役に立たない」で仕分けてみたり。
なんとも妙なクラブながら、木戸君も福島さんも徐々にその活動内容に熱中し、時に協力して課題に取り組むようになっていく。
物語を楽しむうちに、お金や経済について学べるよ。

人生100年時代。人間の寿命そのものが延びているのに加えて、人生における選択肢の自由度も高まっている現代です。
このような時代でやりたいことができたとき、お金の問題でそれをあきらめることになるのはとても悔しいことです。
そうならないよう将来の収入と支出のタイミングを勉強し、自身の人生設計をしてみませんか？
長期のキャッシュフローを見据えてライフプランを考えるためには、お金に関する制度について知っておくことも重要です。
公的な社会保障、税金、民間の保険のしくみや投資で資産を増やす方法など、学校では教えてくれないお金の基本をこの本で楽しく学んでみよう。

江戸の徳川綱吉の時代、幕府の財政を立て直すために質の悪い貨幣を発行したところ、市場の物価が上昇し経済が混乱したというエピソードを歴史の時間に勉強したことはありますか？
本作の主人公は政府が通貨価値を上げるという情報を利用して大儲けしないかと誘われます。
現実世界でも外国為替市場というところで各国の通貨が取引されており、利益を狙っている人がたくさんいます。
為替取引についてこの本で楽しく学んでみよう。
ちなみに、この主人公は簡単に儲け話に乗っていますが、実際は楽にお金を稼げるようなうまい話はありません。
こういう取引を持ちかけられたら必ず信頼できる大人に相談してから契約してくださいね。

アメリカの短編の名手、オー・ヘンリーの代表作。貧乏でありながらも愛し合って暮らす一組の夫婦。妻は愛する夫にクリスマスプレゼントを贈ろうとするも、手元に購入費用がありません。
自身の宝物を売ることでなんとかプレゼントを用意するも、夫も同じような方法を取ったがために、お互いの贈り物はすれちがう。
結果的には、贈り合ったプレゼントがすぐに役立つことはなかったのかもしれない。
でも、そんなことは問題じゃないんです。重要なのは、大切なものを手放してでも相手を喜ばせたいという気持ちのこと。
クリスマスの心温まるエピソードをどうぞお楽しみに。

いわゆる「貧困」の中で、お金に苦しみながら戦ってきた著者の人生について描かれたエッセイです。
特に面白いのは美大の予備校で最下位だった著者が絵の仕事を見つけていく第2章。
好きなことを仕事にして生活していくにはどうしたらいいのでしょうか。
自身の才能をもって華々しくお金を稼いでいく人もいますが、そのような人は限られており、真似しがたいというのもまた現実。
でも、トップクラスの才能がなかったとしても、好きなことでお金を稼いでいくことはできるんです。
世の中にはどのような仕事があるのか、それを踏まえながら将来について考えてみよう。